建設業許可と建設業法⑤ 許可の種類・一式工事と専門工事!

 お疲れさまです。
本日は、建設業許可の種類についてです。
建設業の許可には、29種類もの業種区分があります。
建設業許可を取得する場合には、どの業種の許可を取らなければいけないのか?どの業種に該当するのかよ~く考えてください。
建設業の許可は業種ごとに取得をしなければなりません、場合によっては1つの業種ではなくて2・3つの業種の許可を取得しなければならない場合もあります。

ではどんな業種があるのか見ていきましょう!

建設業許可には、2つの一式工事と27の専門工事があります。下記の通りです。

業種の区分 建設工事の種類

一式工事

(2業種)

土木一式工事
建築一式工事

専門工事

(27業種)

大工工事 鉄筋工事 熱絶縁工事
左官工事 舗装工事 電気通信工事
とび・土工・コンクリート工事 しゅんせつ工事 造園工事
石工事 板金工事 さく井工事
屋根工事 ガラス工事 建具工事
電気工事 塗装工事 水道施設工事
管工事 防水工事 消防施設工事
タイル・れんが・ブロック工事 内装仕上工事 清掃施設工事
鋼構造物工事 機械器具設置工事

解体工事

1.「一式工事」とは?

(1)「一式工事」とはどんな工事のことでしょう
「一式工事」とは、大規模な工事や施工が複雑な工事で複数の建設業者が関わる場合に、総合的な企画、指導、調整などマネジメントが必要な工事のことをいいます。
「一式工事」は、工事全体のマネジメントを行う工事ですので基本的には、元請として工事を請け負う元請業者が必要になる許可の業種になります。

一式工事には、トンネル工事のように土木工作物を建設する「土木一式工事」と、ショッピングモールなどの建築物を建設する「建築一式工事」の2種類があります。

(2)一式工事の許可があればなんでもできるの?
これは良く質問されることです、建設業者の社長さんや親方さんの多くが勘違いさせていることなのです。
この「一式工事」は元請の立場で工事を総合的にマネジメントするために必要な許可です、決してこの「一式工事」の許可を持っていればどんな専門工事を行えるというオールマイティな許可ではありません。
「一式工事」の許可を持っているからどんな工事でも請け負うことができると勘違いされている建設業者さんけっこう多いです、注意してくださいね。

つまり、土木一式工事・建築一式工事と専門工事27業種は全く違う許可ということです。500万円以上の専門工事を請け負う場合は、その専門工事の建設業許可を持っていなければなりません、仮に請け負ってしまったら無許可営業で建設業法違反になってしまいます、気を付けてくださいね!

2.かっこいいオリジナルな「建設業の許可票」を掲示したいだけど…?

こんなご質問をたまにお受けすることがあります、せっかく許可を取ったのだから人と違った許可票を飾りたい気持ちすっごくわかります。しかし、許可票には決まりがあるんです。

実は、建設業法には許可票に関しては何も書かれていません、材質に関しても同じです。紙で作ろうが、プラスチックで作ろうが構わないのです。まっ、普通は、事務所に飾るのは金看板、現場はプラスチック看板が多いようですが。

建設業法では許可票について何の決まりも書かれていないのですが、許可票のサイズ・様式については「建設業法施行規則」という法律で下記の様に書かれています。

【建設業法施行規則 第25条】
(標識の記載事項及び様式)
法第四十条の規定により建設業者が掲げる標識の記載事項は、店舗にあっては第1号から第4号までに掲げる事項、建設現場にあっては第1号から第5号までに掲げる事項とする。
1.一般建設業又は特定建設業の別
2.許可年月日、許可番号及び許可を受けた建設業
3.商号又は名称
4.代表者の名前
5.主任技術者又は監理技術者の氏名

法第四十条の規定により建設業者の掲げる標識にあっては別記様式第28号、建設現場にあっては別記第29号による。

《様式28号》

2FH00000003792 ⇐こちらをクリックしてください、サンプル画像を見ることができます。

《様式29号》

2FH00000003792 ⇐こちらをクリックしてください、サンプル画像を見ることができます。

この様に、「許可票」に記載すること等の様式は決められています、残念ながら、オリジナルの許可票を作ったり、☆印などを使ったり、写真などを入れることはできません。

本日は、建設業許可の業種についてのお話でした。

しかし、実際に建設業許可を取得する際には業種について迷われることが非常に多いです。
せっかく建設業の許可を取得したのに業種が間違っていたでは大変なことになってしまいます、また一から書類を集めて審査と、今までの時間・労力が無駄になってしまいます。

建設業の許可の種類は、役所の方が便宜上決めたもので迷われて当然です、迷われたときには私たちのような建設業許可専門の行政書士にお尋ねになってみてください、親身に相談に乗ってくれるはずです。
その中に当事務所も選択肢の一つとして加えて頂けたら幸いです、当事務所の代表は気さくな行政書士です、迷われたらお電話してみてくださいね!