型枠工事・型枠解体工事の建設業許可について

型枠工事・型枠解体工事とはどんな工事なのでしょうか?

「型枠工事」とは、鉄筋コンクリートで建物を建造する際にコンクリートを流し込む型枠を作成・組立てをする工事のことです。また、一般の木造家屋を建てる際に型枠工事が使用されています。
この様にほぼすべての建設工事で型枠工事が必要になるのです、建設現場ではとても重要な工事の一つです。
「型枠解体工事」とは、コンクリートを流し込んだのちに、コンクリートが固まって強度が確認できたら、組立てた型枠を解体する工事のことです。

型枠工事・型枠解体工事で建設業許可を取る場合にはどの建設業種で取ればよいのでしょうか?

残念ながら「型枠工事業」という建設業許可業種はありません。
国土交通省のHP・建設業許可の「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方」を見ると大工工事の例示に型枠工事とあります。
「型枠工事」は大工工事業の許可でいいんだとなるのですが、ちょっと複雑なのがこの型枠工事なのです。
原則は、国土交通省のHPにあるように大工工事業になるのですが、これは型枠の材質が木材に限った場合です。

ここからは、東京都・埼玉県の考え方をご紹介します。
前提として、東京都・埼玉県ともに「型枠工事、型枠解体工事」を合わせて型枠工事と捉えています。

2つの都県の考え方はほぼ同じで下記の通りになります。
「型枠工事業」の建設許可業種は型枠の材質によって決まります。
①型枠の材質が木材の場合は『大工工事業』になります。
②型枠の材質が木材以外(金属・プラスチック、アクリルなど)の場合
 基本的には、『とび・土工工事業』になります。
ただし稀に『鋼構造物工事業』に該当することがあるようです、型枠を現場で製造・組立てをする場合、規模が大きい場合(東京都のお話)は『鋼構造物工事業の許可』になるようです。

どの業種にあたるのか判断に困ったら、型枠工事の写真・契約書・注文書等を持って建設業課・建設管理課に相談にいくと適切な判断をして頂けると思います、行く前には事前にお電話するといいと思います。

上記は東京都と埼玉県の事例です、他の道府県ではローカルルールがある可能性があります。許可申請の際には、ご自身の管轄行政に確認してください。

最後に一つ付け加えて置きます、型枠解体工事の許可業種は上記のいずれかです、決して『解体工事業』ではありません、解体という文字に惑わされていまいますよね、注意してください!